狂ったうなぎデー 土用の丑の日

今年の夏の土用の丑の日は、7/30 でした。

2週前ぐらいからスーパーで鮮魚コーナーに入ると、
「うなぎ、うなぎ、うなぎー」という音楽とともに大量のうなぎが販売されていました。
そういえば、うなぎって絶滅危惧種とかになって、数減ってるらしいのに
毎年変わらず、売りまくってるよなーと思っていたところ
こちらの記事を見て驚きました。
土用の丑の日はいらない、ウナギ密輸の実態を暴く - 伊藤 悟 (1/3)
 
そして7/29にこの件に関してライターの鈴木さんが出演されたラジオの内容が非常に面白かったです。
こちらで聞けます。
【音声配信】ライター鈴木智彦さんの取材報告「土用の丑の日直前!今こそ知るべき、ウナギ業界の闇」▼7月29日(金)放送分(TBSラジオ「荻上チキ・Session-22」)|TBSラジオAM954+FM90.5~聞けば、見えてくる~

ざっくり

国内は、暴力団によるシラスの密漁が行われ、水産庁海上保安庁は黙認。
養鰻業者も利益になることから黙認・助長。
海外では、台湾の輸出が禁止になったことにより
シラスが香港を経由し日本に大量に入ってくるという、ウナギロンダリングがされている。
 
そしてこれが、土用の丑の日に間にあわせるために、日本の業者が高値で買うという
のが理由だそうです。また、最近「新仔(しんこ)」と呼ばれるものがブランド化しつつあるが
これは、半年で急激に太らせ出荷する、いわば肥満児のウナギのことで
(ラジオで登場する)ウナギ屋さん曰く、全く美味しくないとのこと。  
これらはすべて消費者である我々にウナギの値段として跳ね返ってきており
美味しくないウナギを高い値段で買うという構図になっている。
 
シラス漁は儲かるみたいな話は聞いたことがありましたが、
ウナギ業界が密漁・密輸というどこを切っても真っ黒な状態になっているとは知りませんでした。
いろいろ面白いです。
私もウナギ好きですし、そのうち本当に絶滅しちゃうので、いろいろ規制が入ってガラッと変わることを望みます。
ウェッジも買ってみます。

ちなみに土用の丑の日とは

土用の丑の日 - Wikipedia

遅読書家のための読書術 読了

松岡正剛 多読術を読んだ あと本屋に行ったところ
読書に関するこちらの本を見つけたので購入してみました。

これまたいい本でした。
私も本を読むのが遅く、dankogai さんのような速読に憧れた時期もあったのですが
今は速読にとらわれてはいません、気楽に自由に読めば良いと思うようになりました。
 
遅読家の人に欠けている発想として以下のような記載や

たくさんの本から「小さなかけら」を集めて、
「大きなかたまり」をつくっていく。

読書を音楽になぞらえて

聴いた結果として自分の中に生まれたものが、その音楽の根本的な「価値」なのです

など、全体的にも言えることですが
松岡正剛さんの多読術と同じようなことを言っています。
(多読術ではファッションや服を着ることになぞらえています)
 
他には年間700冊読む書評家での観点で書かれていたり、流し読みのコツについて書かれていますが
決定的に違うのは、手書きで本の抽出を推奨している点と、本への書き込みを推奨していない点です。

手書きで本の抽出をする

本1冊に対して

  • A4用紙に書き写したリストを作る
  • その中から「もっともすばらしいと思った引用」を1つだけ選ぶ
  • 「なぜこの1行に感動したのか?」という観点で、ひと口メモを書く
「1行」を探しながら読むようにすると、そこには冒険しかありません。

確かに、これはワクワクします。

そして、12冊分のレビューがたまったら、定期的に引用と感想を読み返す

  • 自分はどんな本に刺激を受けやすいのか?
  • 自分はどのような考え方を好むのか?
  • 自分はこれからどんな本を読みたいのか?

 
これはなかなか良いなと思ったのですが、これを義務にすると辛くなりそうなので
気が向いたときにやっていこうかという気になってきました。

本への書き込みについて

この本では、本を汚すことへの抵抗と
そもそも忘れるし本を開かないのでマーカーは推奨していません。
代わりに、上記の「引用」を推奨しています。

私自身は「多読術」の影響でマーカーすることでアタマの中を整理しながら本を読むやり方をやりだしたところで、
今の所以下の理由でマーカー読書は続けようかと思っています。 マーカーすると売れなくなる以外は気に入っています。

  • 最初に目次にマーキングすることで後の読書が変わってくる
  • 読み返すときに邪魔と感じていない
  • 手元に紙がない状態で読書ができなくなってしまうことで読書に対する敷居が上がるケースがありそう
  • マーキングして最後に手書きで書き写すやり方の方が自分には合う

See Also

松岡正剛 多読術 読了 - rochefort's blog

合わせて読みたい

この本が気に入った方は、合わせて多読術を読むのがオススメです。

多読術 (ちくまプリマー新書)

多読術 (ちくまプリマー新書)

松岡正剛 多読術 読了

多読術 (ちくまプリマー新書)

多読術 (ちくまプリマー新書)

松岡正剛さんのバックグランドや、読書方法、本というものについて書かれた対談形式の本。
今のところ今年一番かな。
多読に興味がある人、読書が好きな人(最近読んでない人)、松岡正剛という人が気になる人におすすめ。
本や読書との向き合い方が変わった気がします。
 
社会人になってから技術書を読むことが読書の中心になっていましたが
新たにいろんな本を読んでみようという気になりました。
技術書を読む時って、気合いが必要というか、頭や手を動かすことが必要なので
本を読むという行為自体に少し構えたり、疲れていた気がします。
読書をカジュアルなものと捉えたほうが良いと最初に説き、服を着ることやファッションになぞらえています。
また、これまでは、「本をノートし、マッピングする」ことに抵抗がありましたが
今はペンを片手に読むことが楽しくなってきました。
あと、本棚と「3冊の並び(本棚に並べたときの3冊の関係性)」は意識してみたいと思いました。

読書術について

本に書き込むことはもちろん、参考になる方法が記載されています。

  • 目次を見てその本の内容を想像する
  • 自分の気になることがテキストのどの部分に入っているのか、予想しながら読むということ
  • 読書によって読み手は新たな時空に入ったんだという実感を持つこと
  • 速読にとらわれるのがダメ。早食い競争をするようなもの。似た内容のもは早く読める、それが本来の速読術。
掩巻(えんかん):池田草庵の方法
書物を少し読み進んだら、そこで一旦本を閉じて、その内容を追想し、アタマのなかですぐにトレースしていくという方法

読書について

各所で読書や向き合い方についての話があります。

読書というのは一体何をしていることなのか
書いてあることと自分が感じることが「まざる」ということ
読書というのは読む前に何かが始まっていると思ったほうがいい。
多様性を楽しめるかどうか
・教えを請うように読む
・アスリートのように読む
・書くために読む
水たまり
そこを覗くと大きな青い空とか、近くの建物とかが映っている。
小さな池でも、覗く角度で大空も入るわけです。もっと真上から覗くと、自分の顔が映る。
読書は、現場の混乱している思考や表現の流れを整えてくれるものだと確信している

本をプレゼントすること

クリスマスに母からプレゼントしてもらった経験や、薦められた本を読むことの大切さについて
お話しされています。私自身も時々本をプレゼントしたりしますが、
もっともっと流行ればいいのにと思いました。

この本との出会い

以前ここでも書いたのですが、テレビ番組で紹介されていた読書法が面白かったため
松岡さんの著書も読んでみようと思い立ちました。
松岡正剛さんの「想像力を鍛える読書法」 - rochefort's blog
 
オデッサの階段 という、数年前に放送されていた
素晴らしいテレビ番組の最終回もこの人であったことを思い出しました。
なんというかこの人面白いですよね。チームラボの猪子さんが
「コンピュータより100倍面白いっしょ」なんて言っていましたが
本当にそう思います。