ゴーマニズム宣言SPECIAL 昭和天皇論 小林 よしのり

甚く感動した。
本書は、戦前から戦後、日本復興に至るまでを
昭和天皇にスポットライトを当てた歴史を綴ったものである。


教科書やメディアが伝えないが(また、どうして伝えないかという記述もある)
我々日本人が知るべき歴史だと強く感じた。


戦後いかにして沖縄を含めた日本という国を維持するために
アメリカ(マッカーサー)と向き合ったかということや
玉音放送やクーデター、ご聖断など当時の昭和天皇や軍部、日本国民の感情に迫ったものである。


私自身、昭和天皇に関する書物を読むのは初めてであり
その初めてであること自体が不思議ではあるのだが
どうも真実を語っているというようにしか思えない。
もう、ほとんど戦中を生き抜いた人ってのがいないとは思うんだが
その人たちにも読んで、これが真実だったと言って欲しいな。


「戦後の振り返り」をしなくちゃいけないって
テレビのコメンテーターを言うのを
「その通りだ。早いとこやってくれ。」的な感じで思っていたが
もう、これを読めば済んじゃうじゃないだろうか。



また、実は質素な暮らしをされていたり
解毒剤が無いためにフグをお召しになれなかったエピソードなど
非常に興味深いです。
あと、絵もうまいですね。そっくりです。

目次

「あ、そう」と受容する日本の伝統
昭和天皇はマッカーサーとの会見で何を語られたか?
終戦時、国民の天皇への思い
天皇は玉音放送で何を語られたのか
「聖断」という奇跡
昭和21年元旦詔書は「人間宣言」ではない
沖縄を守った天皇メッセージ
昭和天皇の御巡幸
決着!昭和天皇の戦争責任
白村江の敗戦 天智天皇に学べ

ゴーマニズム宣言SPECIAL 昭和天皇論

ゴーマニズム宣言SPECIAL 昭和天皇論