甚く感動した。
本書は、戦前から戦後、日本復興に至るまでを
昭和天皇にスポットライトを当てた歴史を綴ったものである。
教科書やメディアが伝えないが(また、どうして伝えないかという記述もある)
我々日本人が知るべき歴史だと強く感じた。
戦後いかにして沖縄を含めた日本という国を維持するために
アメリカ(マッカーサー)と向き合ったかということや
玉音放送やクーデター、ご聖断など当時の昭和天皇や軍部、日本国民の感情に迫ったものである。
私自身、昭和天皇に関する書物を読むのは初めてであり
その初めてであること自体が不思議ではあるのだが
どうも真実を語っているというようにしか思えない。
もう、ほとんど戦中を生き抜いた人ってのがいないとは思うんだが
その人たちにも読んで、これが真実だったと言って欲しいな。
「戦後の振り返り」をしなくちゃいけないって
テレビのコメンテーターを言うのを
「その通りだ。早いとこやってくれ。」的な感じで思っていたが
もう、これを読めば済んじゃうじゃないだろうか。
また、実は質素な暮らしをされていたり
解毒剤が無いためにフグをお召しになれなかったエピソードなど
非常に興味深いです。
あと、絵もうまいですね。そっくりです。