Rubyの例外Tips
みんな最初は迷う例外のTips。
- 作者: Peter J.Jones
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2015/01/19
- メディア: Kindle版
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項目22 raiseにはただの文字列ではなくカスタム例外を渡そう
raiseに文字列を渡すとRuntimeErrorとなる
>> raise("coffee machine low on water") RuntimeError (coffee machine low on water)
カスタムエラークラスの名称
これは大抵どんな本でも記載があるのでみんな知っていると思うが、
rubyのExceptionは低水準エラーを含むので、通常の例外はStandardErrorを継承するのが一般的。
名称も〜Errorにしておこうという話。
名前は〜Exceptionとしてしまっていたこともあるので、今後はErrorを使うようにしよう。
カスタム例外クラスの構成
メッセージ以外に補助情報を持たせたいときカスタム例外を使うと便利。
本書では3Dプリンタを操作するユーティリティを例にし、温度を格納するようにしている。
class TemperatureError < StandardError attr_reader :temperature def initialize(temperature) @temperature = temperature super("invalid temperature: #{@temperature}") end end raise(TemperatureError.new(180)) TemperatureError (invalid temperature: 180)
1プロジェクトに複数あるなら独自のクラス階層にまとめることを検討すべき。
覚えておくべき事項
- 例外としてraiseに文字列を渡すのは避けよう。この場合汎用のRuntimeErrorオブジェクトが使われる。そうではなく、カスタム例外クラスを作ろう。
- カスtクァむ例外クラスはStandardErrorを継承し、クラス名がErrorで終わるようにしよう。
- 一つのプロジェクトのために複数の例外クラスを作るときには、まずStandardErrorを継承する基底クラスを作り、ほかの例外クラスはそのカスタム基底クラスを継承するように構成しよう。
- カスタム来街クラスのためにinitializeメソッドを書くときには、superを呼び出すようにしよう。super呼び出しにエラーメッセージを渡せばなおよい。
- initializeでエラーメッセージを設定するときには、raiseでエラーメッセージを設定すると、initializeのメッセージが上書きされてしまうことに注意しよう。
RubyのSet#include? で効率化
項目18 要素が含まれているかどうかの処理を効率よく行うために集合を使うことを検討しよう
先ずはArray
Array#include? は計算量がO(n) 。
class Role def initialize(name, permissions) @name, @permissions = name, permissions end def can?(permission) @permissions.include?(permission) end end
Hashを使うと高速化できる
メモリを消費するが、要素へのアクセスはO(log n)。
ハッシュの値はtrue
を使うとイミュータブルなグローバル変数となり効率的。
class Role def initialize(name, permissions) @name = name @permissions = Hash[permissions.map { |p| [p, true] } ] end def can?(permission) @permissions.include?(permission) end end
ただし、注意点としては、重複が失われることと、配列をHash化するためにさらに大きな配列を作成していること。#can? の効率化を図ったが、結果 #initialize のコストが増加しているので #can? の呼び出し回数が少なければ効果は少ない。
そこでSetですよ
Hashの例はかっこが多くて見にくい。そしてHashの特別な機能を使っているわけではない。
SetクラスはHashに要素を格納するので、Hashと同等のパフォーマンスが出る。
require "set" class Role def initialize(name, permissions) @name, @permissions = name, Set.new(permissions) end def can?(permission) @permissions.include?(permission) end end
覚えておくべき事項
- 要素が含まれているかどうかの高速チェックではSetを使うことを検討しよう
- Setに挿入されるオブジェクトは、ハッシュキーとしても使えなければならない。
nil、スカラーオブジェクトを配列に変換するには、Arrayメソッドを使おう
これ知らなかった。
こんな感じで配列を引数にとる場合、「配列」、「nil」、「引数1個」を一括で処理したいと思うことがあると思う。こんな時にこれを解決する方法があった。
これは使っていこう。
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項目17 nil、スカラーオブジェクトを配列に変換するには、Arrayメソッドを使おう
以下のコードをベースに説明。
class Pizza def initialize(toppings) toppings.each do |topping| add_and_price_topping(topping) end end end
可変長引数
本書でも紹介されているが、引数を可変長引数に変えるというアプローチで対応していたのだけど、これだと、*
を使う必要がある。また、受け付けた引数を配列に変換し、何を操作しているのかはっきりわかる方がいいとのこと。
class Pizza # 可変長引数を展開 def initialize(*toppings) toppings.each do |topping| add_and_price_topping(topping) end end end # こうすると、以下に対応できる。 Pizza.new("cheeze", "bacon") Pizza.new("cheeze") Pizza.new(nil)
解決方法:Kernel#Array
Kernel#Array
知らんかったわ。
to_ary
を先に試して、to_a
をそのあと試すとのこと。
> ? Kernel#Array From: object.c (C Method): Owner: Kernel Visibility: private Signature: Array(arg1) Number of lines: 14 Returns arg as an Array. First tries to call to_ary on arg, then to_a. If arg does not respond to to_ary or to_a, returns an Array of length 1 containing arg. If to_ary or to_a returns something other than an Array, raises a TypeError. Array(["a", "b"]) #=> ["a", "b"] Array(1..5) #=> [1, 2, 3, 4, 5] Array(key: :value) #=> [[:key, :value]] Array(nil) #=> [] Array(1) #=> [1]
例。
>> Array("Betelgeuse") => ["Betelgeuse"] >> Array(nil) => [] >> Array(["Nadroj", "Retep"]) => ["Nadroj", "Retep"] # Hashは問題となる可能性がある >> Array(a: 20) => [[:a, 20]]
最初のコードを変更すると
class Pizza def initialize(toppings) # これだけ Array(toppings).each do |topping| add_and_price_topping(topping) end end end # 以下に対応できる Pizza.new(["cheeze", "bacon"]) Pizza.new("cheeze") Pizza.new(nil) # 以下はNG # だが、引数の意味が分かりやすくなる Pizza.new("cheeze", "bacon")
覚えておくべき事項
余談:to_aryとto_a
さらっと流されていたが、to_ary
とto_a
の違いは暗黙的または暗黙的な変換かどうかという違い。*
による引数展開は明示的変換。
ruby - What's the difference between to_a and to_ary? - Stack Overflow