半年ほど寝かしてから読んでみました。
- 作者: 北野武
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2015/09/10
- メディア: 単行本
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第1章は、ツッコミというか文句というか、著者が難癖つけてる感がありどうも楽しくなかったのですが、
第2章以降は楽しく読めました。
道徳って何のなの?いいことするって気持ちいい?よくわかんないことになってるよね?
みたいな問題提起があり、人類・日本の過去に思いを巡らせ、本質へ迫り、筆者なりの答え(最後に「まぁ、俺にはどうでもいいことだけど」って言っちゃうのが少しずるいですが。)を提示しています。
余談ですが、間に挟んでくる偉人の言葉や学説など(ソクラテス「無知の知」、人類7万年前説、メメントモリなど)は、博識だなぁという印象。
メモ
- 道徳とは何かというコンセンサスがないまま、学校の授業で教えている
- 絶対的な道徳はない(時代、権力者の都合で変わる)
- 学校の授業で教えていいのは「本当の意味で傷つきたいと思っている人は一人もいない。だから自分が傷つきたくないなら、他の人を傷つけるのはやめよう」ぐらい
- いいことすると気持ちいいのは、群れで生きる人間の本能(利他的行動)
- もう一回、この世に生まれたら、のたれ死にすることになっても、あの空を見上げるためだけに、やっぱり俺は群れを飛び出すと思う(大学を辞めて芸人になることを決めた時)
- 自分の頭で考え自分の心で判断できる子供を育てるためのもの
- その為には道徳を他人任せにしてはいけない